お気に入りの万年筆~ペリカン1931ホワイトゴールド~

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今月はお気に入りの万年筆というテーマでWRITING LAB.のメンバーがそれぞの万年筆について語ります。

私はWRITING LAB.のことを思い出させてくれる万年筆について書いてみました。

 

2000年に発売された時は、ものすごく欲しいと思いましたが、とても高く、たとえ社員割引が利いたとしても私には買えるものではなかったので、お客様方が買われるのを指を咥えて見ていました。

しかし、7年後なぜか当店に迷い込んできて、1週間ばかり様子を見て誰も買わないと見切りをつけて手に入れてしまいました。

 

ペリカン1931ホワイトゴールドは、その名の通り1931年に発売されたモデルの限定復刻万年筆です。ホワイトゴールドと言っても、白金ではなくホワイトゴールドというシルバーとニッケルの合金で500円玉と同じ素材になり、そんな貴金属感のなさも気に入っています。

このタイプのペリカンの<M>は手帳に書くには太く、手紙を書くには細い、少し中途半端な太さですが、メモや原稿の下書き用によく使っています。

 

ペン先が大変硬く、柔らかいペン先が好きな愛好家の方々からは不評ですが、私はこの頑丈だと言えるペン先のフィーリングは好きだったので、気に入ってずっと使っていました。

そんなふうに何年か使ううちにある日突然さらにそして劇的に書きやすくなっていました。

紙にペン先を当てるとインクが湧き出すように出てくれて、とても軽く書くことができるようになりました。

滑るような書き味ももちろん気に入っているけれど、このペンを気に入っている理由は友人たちを思い出すことです。

 

駒村さんもH房さんも私もそれぞれ違うタイミングで手に入れたけれど、3人が同じペンを持っていることにとても縁を感じて、嬉しくなりました。

40歳を過ぎて、友達と言える人との出会いも少なくなってくると思っていた頃に二人ともお客様としてこの店にやって来て、気が付けばWRITING LAB.のメンバーとして一緒に商品の企画をしたり、遊びに行ったりする友達付き合いをするようになりましたが、彼らと一緒にいると自分の齢も、背負っているものも忘れて、無責任な若者のような自由を味わいました。

 

時間はどうしても流れて、いつまでも同じ状況はないのだとよく思いますが、私たちも今はそれを実感しています。

 

H房さんは東京に出張に行ったきり帰って来ず、こちらに帰って来た時に店に寄ってくれたり、プラチナ萬年筆さんの工場見学に一緒に行ったりして付き合いは続いているけれど、駒村さんは難病が表面化して歩くことも難しい状態になってから、行き合うことができずにいて、3人が揃うことがなくなっています。

きっとまた3人がこの万年筆を持って揃うことがあるはずだと信じて、使わない時もいつも持ち歩いています。

ペリカン1931ホワイトゴールドはあの時の自由な空気を思い出させてくれます。

 

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このページは、旅の扉 writing lab blog 管理人が2015年7月 6日 17:17に書いたブログ記事です。

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