2018年7月アーカイブ

万年筆の書き味について ~下僕Sの場合~

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私が今使っているのはモンテグラッパとファーバーカステルです。オマスも使っています。

書き味という点では、適度に柔らかく弾力のあるモンテグラッパとオマス、固めで書きやすいファーバーということになります。

結局、柔らかいペン先も硬いペン先も好みです。

 これまで私が使ってきた万年筆を列記すると、モンブラン、ペリカン、ファーバーカステル、ラミー、パイロット、セーラー、プラチナ、アウロラ、モンテグラッパ、クロス、シェーファー、パーカー、ウォーターマン、デュポンとなりますが、そのどれも好きです。

 

牛丼が好きですか、それとも天丼?という選択肢は私には存在しません。このすべてが好きです。

それぞれのメーカーには個性があります。

これをSトー的に表現すると、

モンブランは実は派手好きの人、ペリカンは合理的で秀才な人、

ファーバーカステルはスポーツが得意な人、ラミーは建築家、パイロットは融通のきくセールスマン、

セーラーは問屋さん、プラチナは工場長、アウロラは元貴族、モンテグラッパは元貴族で今は遊び人、

クロスは文具店の販売員か鉄道員、シェーファーはセールスマン、パーカーは船乗り、ウォーターマンは元官僚で、

デュポンは高級官僚という感じです。(*あくまでもSトー氏の個人的な見解です)

 

ちなみにうちのファーバーカステルさんは絵を描くときが出番です。

うちのモンテグラッパ氏は、目立ちたがり屋なので、電車の中でメモを取る際に使っています。

うちのオマスたちは、恥ずかしがり屋ではないのですが、休眠中です。

 

ところでそれぞれ書き味が違うのですが、使っているうちにこちらが慣れて来ますので、あまり差を感じておりません。

8.jpg*ちなみに本文と絵は一切関係ありません。

ペンの書き味~スタッフMの場合~

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万年筆の書き味ですか。

そもそも私の場合、このお店で働きはじめるまで中字か太字の万年筆しか持っていませんでした。

初めて手に入れた万年筆はPelikan M640 ポーラーライトの中字。

fullsizeoutput_60.jpegF氏に頂いた10倍ルーペを使い撮影

まるで紙に触れていないかのような滑らかな書き心地に衝撃を受け、これ以来、何か物を書くとなれば複写式の紙や大学のテストの答案用紙以外のほぼすべてにこの万年筆を使ってきました。

これがきっかけで万年筆は中字が一番という強い思い込みが生まれ、新たに万年筆を選ぶ際に中字以上の物が眼中にない状態にまでに発展。

中字or太字の万年筆生活を長らく送ることとなりました。

しかしながら、そんな好みばかり追求していると人様に自分の字を読んでもらうという事を失念してしまうようで、お手紙や共用のノートに記載する際に他の人にとって読みづらくなってしまいます。

やはり書道の筆のように用途に合った字幅選びが大切なのだと気が付き、細字の物を使い始めました。

細字になればペンポイントは小さくなるので紙と触れ合う面積が小さくなり、どうしても書き心地が硬い印象になりがちです。

溶けかけの氷の上をなぞるような滑らかでしっとりとした書き味が好みだった私には少々物足りなく感じ悶々とした気持ちで細字を使っておりました。

ところが、綺麗な字を書く事を強く意識した時に細字の書き心地に感謝することとなりました。

細字で適切なインクフローの万年筆は日本語を書くときに大切な止・跳・払がとても書きやすく、つまり綺麗な字が書きやすい(個人的比較)。

中字の滑らかな書き味を楽しむために書いていた時は止もなければ払もなく、払に至ってはオーバーランしてしまっているという始末。

硬くブレーキ感があると思っていた書き味が今では心強く思うようになりました。

そして仕事の都合上様々なペン先を観察し試筆をしていると、このペン先ならば大学ノートに・これならばハガキの表書きにあっているだろうなぁ等と考えることが出来、かつ適正な書き味と不適正な書き味との違いを知ることができます(福利厚生)。

私がかつて細字に対して抱いていた「硬くブレーキ感がある」と思っていた書き味は、中字や太字と同じ様に扱っていたためペン先が悲鳴をあげていたのだと気が付きました。

それ以来、さらに文字を書くことが楽しくなり、中字も太字も止・跳・払を意識して書く様になりました。

不思議なもので、どの字幅もどの書き味もこちらが意識して扱えばそれに応える様に様々な反応をしてくれている様に思います。

 

ペンの書き味~スタッフKの場合~

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 万年筆の書き味について・・・自称細字女を名乗って長い私ですが、先日お店に来ていた税理士さんに聞かれたこともあり、改めて考えてみました。

たまたまその時36本差しペンケースが置いてあったのですが、興味津々でその万年筆を見ていた税理士さんに

「私物なんで、書いてみます?」というとまず

「ええええ!!!」と仰天されました。確かに。

「やっぱりペン先の太さが色々あるんですか」と聞かれたので

「いえ、全部細字です」というと2度目の「えええええ???」を頂戴しました。確かに。

 

そこで当然「どうして全部細字なんですか?」と聞かれたので改めて考えてみると、モデルが違うし思い入れも違うこともあるけど、何本あってもいい(最終的にこれが重要)と思える理由は

「全部書き味が違うから」だと思いました。

同じモデルの同じペン先なのに、ニュアンスは違っているし、ブランドが変わると細字でも太さも違えば書ける字も変わる。

この「万年筆から紡がれる文字」というのがすごく重要で、たいていの場合ペンケースからペンをとるとき、無意識かもしれないけど手がペンを選んでいます。

たくさん書かなければいけないときは楽に使えるもの、使う紙と相性がいいインク出の多いもの、絵を描くから滑りのいいもの、ペン習字の時はエッジの効いた勝負ペン、など。

 

そんな細字女ですが、先日お客様に「こんな風にしてもらったよ」と自慢げに手渡された万年筆を書かせていただきました。

ん?細字だけど濃淡が出て、シャープな書き味は漢字・平仮名・カタカナがきれいに書ける。エッジがあるのか、止やはらい、漢字がなぜか書きやすい。

不思議と、ずっと書いていたくなる。

これは極細の長刀研ぎのような?三角形に研ぎあげたような?・・・そんなペン先らしく、太字からの研ぎだしたそう。なんと説明すればいいのか分かりませんが・・。

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そこで、万年筆の数だけはあるので、その中で私もしてもらおう!と選んでもらうことに(福利厚生)。

でもすべて細字だったので、その中でも太めなものを無理やり選んでもらって、何とかしてもらいました(福利厚生)。

 RIMG3354.JPGRIMG3358.JPG

M600なんて限定軸が多くて、数本お持ちの方もおられると思います。同じモデルでも色が違えば別物。この中のピアッツァナヴォーナが生まれ変わりました。

(差し替えればどれでも使えますが)戦闘力3倍!

最初、細字しか持ってないからできない~~!と地団太踏んでいたので、教えてくれた方がなんと後日BBペン先を譲って下さいました。あ、ありがとうございます!

ではいよいよこちらも・・・と思いつつ、もったいないのでしばらくBBというペン先を楽しんでみることにしました。

細字女、初のBBペン先です。新たな境地が生まれるでしょうか・・。

ペンの書き味

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今月のテーマは万年筆の書き味についてです。

各人が好みの書き味について語ります。

 

仕事柄様々な書き味の万年筆を試す機会に恵まれている。

ルーペでペンポイトの形を見るのは以前から好きで、ペンポイントの写真をコレクションしたいと思うほどですが、それぞれの形を記憶して、目に焼き付けています。

ペンポイントには本当にいろんな形があって、その形によって書き味も様々なので、万年筆のペン先調整をこれからやって行こうとしている、例えば弟子の森脇などは混乱しているかもしれません。

でも美しい形のものはやはり良い書き味を持っているので、目に焼き付けている形の中から、目の前のペンポイントに一番近いものを選び出して、近付けるようにする作業がペン先調整なのかもしれません。何かオリジナルのものを作るというよりも、模写をする感じです。

その人が一番書きやすいと思っている万年筆を見せてもらうと調整がしやすいのは、そういうことだからだと思っています。

ペン先調整してすごくきれいなペンポイントができたと思っても、その場合たいていインク出はほどほどです。

私はそれをバランスの良いインク出だと思っていますが、インク出を最大にしてほしいと言う方もけっこうおられるので、最も美しい形から離れていくことになります。

そうなると苦しい作業になりますが、忘れてはならないのは、この私の手の中にある万年筆は私のものではなく、そのお客様のものだということで、もちろんその方の好み、理想の書き味にすることが私の仕事なのだから、お気に召すように調整している。

ちなみに私が最も美しいと思うペンポイントは、きれいな球形もしくは台形で、切り割りの存在を感じさせないくらい寄りが強めのものです。

インク出を増やす場合、切り割りを開いて寄りを弱めていきますが、左右の一体感のようなものはなくなっていきます。

ペンポイントの光沢はとても大切な要素です。

白みを帯びたような光沢を持ったものが私は最も書き味が良いと思っています。

時々、ギラギラするくらいの光沢を持ったペンポイントを見ることがありますが、これの書き味は滑り過ぎて、かえって硬さを感じさせます。

力を入れてフィルムやすりで磨き過ぎているからなのだと思います。

よく柔らかいペン先の万年筆がいいと希望を言われることがあって、お客様の意図を汲まずに、フォルカンなどの、ペン先自体が柔らかい万年筆がそれだと思っていました。しかし、それは書き味が柔らかい万年筆をおすすめすればよかったのだと最近では思います。

先日本当に柔らかいペン先の万年筆を書かせてもらいました。

1940年代製のウォール・エバーシャープスカイラインという万年筆でしたが、あんなに柔らかい書き味の万年筆を今まで書いたことがありませんでした。

アメリカ人は不器用で、力の加減ができない人ばかりだとすごい偏見を持っていましたが、あんな繊細なペン先を使いこなすことができたのだ。

でもそれだけ柔らかいとちゃんとした文字を書くのは難しく、それなりのスピードで書こうと思うともっと難しくなりますので、柔らかすぎるペン先というのは実用にはあまり向かないかもしれません。

書き味の良い万年筆は、線を1本引いただけで分かります。

それは美味しいコーヒーやごはんと同じなのかもしれません。(Y)

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